悪魔大王チャチャイの配下ではないかと思われます。
悪魔大王チャチャイの「寒いところでは動けなくなる呪い」に対して、悪魔大臣ペピトーンが「寿命を縮める呪い」を扱うのは凶悪過ぎるとの理由から、実は悪魔大王チャチャイは悪魔大臣ペピトーンの傀儡にすぎないのではないかという説も存在します。
しかし、地獄の最深部である第九層・コキュートスにおいて、罪人たちは永遠の凍結を受けると言われていることは当然ご存知でしょう。これが悪魔大王チャチャイの呪いによるものであるとするのならば、まさにその肩書きに恥じぬ恐ろしさです。
また、悪魔はイモータルな存在であるため、寿命を縮められることを恐ろしいと感じるのはモータルな存在である人間ならではの感覚であるとも考えられます。
人間の矮小な価値観で悪魔同士の関係を邪推するのは甚だ傲慢であると覚えます。故に、悪魔大臣ペピトーンは正しく悪魔大王チャチャイの配下であると認識しておくのが賢明でしょう。
ちなみに、悪魔大王チャチャイに関しては『闇鍋上等』という書物に詳細が記載されているとされます。
闇鍋に対する怨嗟の声は改めて記すまでもないでしょう。恐ろしい魔導書であることは、その名前を聞いただけでも想像に難くありません。
いずれにしても、悪魔相手に深追いは禁物です。
我々が闇鍋を覗くとき、闇鍋もまたこちらを覗いていることをゆめゆめ忘れぬよう、お互いに注意いたしましょう。
天井に触れるだけで未来を切り拓けることは幸いなのです。